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【源氏物語あらすじ解説】常夏:玉鬘十帖、その5: 六条院の夏の花、ナデシコになぞらえた女性とは?|めっちゃ!源氏物語

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【動画概要】
『源氏物語』第22帖「玉鬘」から第31帖「真木柱」までの十帖を「玉鬘十帖」と言います。この「玉鬘十帖」は『源氏物語』の本筋に対して、「玉鬘」という女性に焦点を当てた一連のストーリーとして「並びの巻」と呼ばれています。今回は、その「玉鬘十帖」の第5話「常夏」の巻。常夏というと、一年中夏のような気候であることを表す言葉ですが、古来日本では夏にかけて長く咲くナデシコの花ことを「常夏」と呼んでいました。そしてこのナデシコは、玉鬘の幼い時の呼び名でもあります。この巻では、彼女をナデシコと呼んだ実父・頭中将にも目が向けられ、平安貴族や女性たちの真夏の過ごし方が語られていきます。

【語句解説】
・六条院(ろくじょういん)
…光源氏が晩年に建てた豪華な邸宅。春夏秋冬4町の寝殿造からなり、春の町には紫上と光源氏、明石の姫君が、夏の町には花散里と夕霧が、秋の町には秋好中宮が、冬の町には明石の君が住まっている。

・玉鬘十帖(たまかずらじゅうじょう)
…『源氏物語』における第22帖「玉鬘」から第31帖「真木柱」までの十帖。頭中将と夕顔の娘である玉鬘を中心とした一連の物語が描かれている。

・玉鬘(たまかづら)
…夕顔と頭中将の娘。美しく、豊かな黒髪の持ち主。現在は光源氏の養女として六条院・夏の町の西の対で暮らしている。

・寝殿造り(しんでんづくり)
…平安時代における貴族の邸宅として用いられた建築様式。「寝殿」と呼ばれる建物を中心に、南に庭園を、北には対の屋を配置した開放的な建築群。

・釣殿(つりどの)
…池のそばに設けられた小さな建物。

・枕草子(まくらのそうし)
…清少納言によって書かれた、平安時代の随筆。第40段「あてなるもの(上品なもの)」の中に、「削り氷に甘葛(あまずら)入れて、あたらしき鋺(かなまり)に入れたる(削った氷に甘葛(甘味料の一種)をかけて、真新しい金属製のお椀に入れる」とある。

・氷室(ひむろ)
…古代より世界各地で利用されてきた蓄熱施設。氷や雪を貯蔵することで冷温貯蔵庫として機能する専用施設のこと。

・頭中将(とうのちゅうじょう)
…光源氏の亡き正妻・葵上の兄に当たり、親友であり、また恋の競争相手でもあった。この巻では内大臣となっており、光源氏の政敵となっている。

・柏木(かしわぎ)
…頭中将(内大臣)の長男。「柏木衛門督」とも呼ぶ。光源氏の息子・夕霧の友人でこの後光源氏の正妻となる女三宮と密通する重要人物である。

・葵上(あおいのうえ)
…光源氏の最初の正妻。光源氏との間に長男・夕霧をもうけた直後、六条御息所の生き霊に呪い殺された。

・夕霧(ゆうぎり)
…光源氏の長男。母は頭中将の妹である葵上で、夕霧を産んだ直後に亡くなっている。夕霧の名は彼が中心人物になる第39帖の巻名に因んで後世の人がつけたもの。

・雲居の雁(くもいのかり)
…頭中将(葵上の兄)の娘。母は早くに離縁し按察大納言の北の方となっており、祖母に当たる大宮の三条殿で、同じく大宮を祖母に持つ光源氏の子、夕霧とともに養育され、やがて愛し合うようになる。

・夕顔(ゆうがお)
…17歳の光源氏の愛した中流階級の女性。五条の夕顔の咲く屋敷にひっそり暮らすこの女性は、以前頭中将の愛人で子供まで設けていた。光源氏は彼女の従順さ・素直さにのめりこみ、身分を隠して通うようになった。逢瀬の最中、物の怪の祟りで亡くなってしまう。

・冷泉帝(れいぜいてい)
…桐壺帝の第一皇子、光源氏の異母兄。表向きは桐壺帝と藤壺との間に生まれた皇子として扱われているが、実は光源氏と藤壺の間に生まれた子。彼の出自は秘められたまま帝位に就くが、のちに実父は光源氏であるという事実を知ることになる。

・秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)
…六条御息所と前皇太子(桐壺帝の弟)との間の一人娘。光源氏の従妹にあたる。六条御息所の死後、光源氏の養女となり、冷泉帝に入内。梅壺女御を経て中宮となっている。六条院に里下がり中は、秋の町の女主である。

・弘徽殿女御(こきでんのにょうご)
…後宮の「弘徽殿」を賜った女御(妃)の呼称。『源氏物語』には「弘徽殿女御」と呼ばれる女性が2人登場する。1人は桐壺帝の皇后・朱雀帝の母で、今は「弘徽殿大后」と呼ばれる。もう1人は冷泉帝の妃で、頭中将の娘。女御として入内するため、頭中将の父・左大臣(太政大臣)の養女となった。

・入内(じゅだい)
…帝の妃となるため、宮中へ入ること。

・和琴(わごん)
…雅楽で用いられる日本固有の絃楽器。六絃で、琴軋(ことさぎ)や指で弾いて演奏される。現在の琴とは系統が異なる。

・篝火(かがりび)
…夜間の警護や照明などのために、3本の脚に支えられた鉄籠の中で焚く火。

・釣灯籠(つりどうろう)
…軒先などにつるす灯籠。置灯籠に対していう。

・蛍兵部卿宮(ほたるひょうぶきょうのみや)
…桐壺帝の皇子で、朱雀帝、光源氏の異母弟。当代きっての風流人として知られ、光源氏とも兄弟仲が良かった。第25帖「蛍」の巻の主要人物であることからこの名で呼ばれる。

・髭黒大将(ひげぐろのたいしょう)
…武骨者で堅物、立派な黒鬚がある。右大臣を父に、朱雀帝の承香殿女御を妹に持り社会的地位は高い。正妻も3人の子もある身であったが玉蔓に恋し、あまたの恋人候補を差し置いて、半ば強引に玉蔓を妻にしてしまう。

・近江の君(おうみのきみ)
…光源氏が六条院に引き取った玉鬘を羨み、近江の国から探し出した娘。父親の期待に反して早口で無教養なため、様々に賞賛される玉鬘と対比される「笑われ役」となっている。

・双六(すごろく)
…中国から伝来した室内遊戯。盤上の陣内に黒白の駒(こま)を並べ、賽(さい)を振って出た目によって駒を敵陣に進め、早く敵陣へ駒を進め切った者を勝ちとする遊び。

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